「WELL認証」とは?
「WELL認証」は、2014年に米国のDelos社が2014年に開発した国際的な建築物の空間評価システムです。他の評価システムと異なり、空間を効率的に利用できているか、生産性高い利用ができているか、といった評価だけでなく、その環境が快適であるか、そこに居る人が健康的に過ごせるか、といった「Well-beingに貢献する空間であるか」を重要な評価としています。世界的に重要視されているこの制度は、働く場所の環境をグローバルな基準で認証するもので、Well-being経営をはじめ健康経営や働き方改革を目指す企業にとって指針となります。
2024年現在、日本ではまだ広く認知されていないものの、関心が高まっており、認証取得件数も増加しています。このように、WELL認証は建物内で働く人々や過ごす人々の幸福度を高めるための新しい基準として注目されています。
WELL Building Standard v2
2020年9月15日に発表された最新版「WELL Building Standard v2」は、10のコンセプト「空気」「水」「食物」「光」「運動」「温熱快適性」「音」「材料」「こころ」「コミュニティ」を基に、117の評価項目と225のパートで構成されています。
10のコンセプトは、「建物側に関する評価項目」と「会社の方針や運営に関する評価項目」に分けることができます。
WELL認証を取得するには、全ての評価項目で必要な点数を満たす必要があります。取得した点数に応じて認証のレベルが決まり、最も高いレベルであるプラチナから、ゴールド、シルバー、ブロンズといった順に認証ランクが設定されています。
建物側に関する評価項目
- A: 空気
- W: 水
- L: 光
- T: 温熱快適性
- S: 音
- X: 材料
会社の方針や運営に関する評価項目
- N: 食物
- V: 運動
- M: こころ
- C: コミュニティ
コマニーの考えるWell-beingな空間づくりを事例とともにご紹介
WELL認証項目に該当する製品
コマニーの製品のうち、WELL Building Standard v2における必須項目または加点項目の要求事項を満たすことに、貢献できるプロダクトやオプションを紹介します。
MATERIAL(材料)
加点項目
X12.1 呼吸粒子の曝露の軽減
呼吸器系疾患の発生が予想される期間には、以下の要件を実施する。
a. 以下のディスタンス戦略のうち少なくとも1つ。
1.エレベーターのロビーやレジなど、列に並んでいるときや、動く歩道やエスカレーターを利用しているときに、人と人との距離を縮めるための待ち行列印(該当する場合)。
2. セキュリティチェックイン、受付、チェックアウトカウンター、その他居住者と定置作業者との間で頻繁に相互作用する場所での粒子交換を低減するためのスクリーン、保護家具、その他の工学的制御。
3. プロジェクトへの出入りを管理するためのセルフサービスシステム(例:受付やレジカウンター)。
貢献ポイント:ワークブースを設置することで、呼吸粒子交換の低減に貢献します。
加点項目
X12.2 表面接触への軽減
オプション1:表面接触管理
以下の要件を満たしている。
a. プロジェクトは、以下のうち少なくとも3つについて、ハンズフリー操作(足、音声、センサー、個人用電子機器による)を提供するか、手による操作を避けるための他の設計戦略を導入している。
1. プロジェクトへの通常使用される歩行者用入口扉。
2.エレベーター
3.すべての水筒充填機、水栓、石鹸、ペーパータオルディスペンサー。
4.窓のブラインド、室内照明のスイッチおよび/またはコントローラー。
5.ゴミ箱、リサイクルボックス、リユースボックスの蓋。
貢献ポイント:ハンズフリー操作の自動ドアを設置することで、表面接触への軽減を実現します。
MIND(こころ)
必須項目
M02.1 自然とのつながりを提供する
プロジェクトでは、共通の循環経路、共有の座席エリアや部屋(会議室、共有スペースなど)、ワークステーション(該当する場合)など、空間全体に次のようなものを統合している。
a.自然素材、パターン、形、色、イメージ、音
貢献ポイント:木材の自然の色・イメージを実現するドア・パーティションを使用することで、空間に自然との繋がりを生み出し、その空間で過ごす人のこころにリラクゼーションを提供します。
必須項目
M03.3職場のサポートを提供する
支援的な職場便宜は、以下のように、基礎となる健康上の理由を開示する必要なく、すべての従業員に対して明確に説明され、利用可能である。
a.病気休暇は、精神衛生上の必要性(例:予約)のために使用することができます。
b.精神衛生上の必要性による短期または長期の休暇または障害、休暇からの復帰後の段階的な職場復帰のオプション。
c.対人支援の強化(例:仕事量の優先順位付けと管理に関するマネージャーの支援、1対1の連絡頻度の増加)。
d.メンタルヘルスのニーズをサポートするための勤務スケジュールの調整(例:アポイントメント、最適な生産性など)。
e.メンタルヘルスのニーズをサポートするための物理的環境の調整(例:ワークステーションを忙しい場所や静かな場所に移動する、休憩用の静かな空間を提供する、耳栓やヘッドフォンを提供する、個人のスペースを増やす、自宅で仕事ができる環境を提供する)。
貢献ポイント:工場に専用の事務・休憩スペース、オフィスや自宅にワークブースを設置することにより、騒音・雑音からのストレスを軽減し、作業効率の向上やリラックスした休憩時間を提供します。
COMMUNITY(コミュニティ)
加点項目
C13.1ユニバーサルデザインに配慮する
すべてのスペース:
プロジェクト全体で多様な居住者の能力とニーズに対応するため、ユニバーサルデザインの最良実施(例)を考慮し、以下の各カテゴリーにおいて最低1つの設計、運用、または政策戦略を実施する。
a.物理的アクセス:プロジェクトへの包括的な入場を可能にする入口、出口、主要な交流ポイント、および必要に応じて変更に対応できる空間の柔軟な使い勝手を可能にする戦略(例:階段のない入口、階段のない出口、操作可能な窓、自動ドアなど)。
貢献ポイント:ユニバーサルデザインに考慮したドアを設置することで、全ての人に快適で柔軟な交流ポイントを提供します。
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商品が納入された場所の用途により、「WELL認証」の項目に該当するものもあります。お客様のニーズに合わせて空間提案も行いますので、気軽にお問い合わせください。
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