コマニーの健康経営方針
1.健康経営に取り組む考え方
コマニーグループの健康経営では、社是と経営の理念の考え方を大切にしており、全従業員の物心両面の幸福の追求を経営の一番の目的にしています。私たちが幸福な毎日をおくるには、自分も家族も心身ともに健康で明るくいきいきと活躍できることが大切であり、そのために健康保持・増進のための具体策を実行する健康経営を推進します。
社是

経営の理念

健康経営で期待される効果

2.コマニー健康経営宣言
コマニーグループでは、社是である「人道と友愛」の精神のもと、人の心をベースとした大家族主義で経営を行なっています。従業員や家族が心身ともに健康で、明るくいきいきと活躍する環境づくりは、従業員の幸福や社会への貢献につながる大切な取り組みであり、その促進を目的としてコマニーは健康経営を宣言致しました。

3.健康経営優良法人として認定
健康経営方針に基づき「コマニー健康経営」に取り組んだ結果、「従業員等の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に取り組んでいる法人」として経済産業省から健康経営優良法人(大規模法人部門)に7年連続選定されました。
※2019年、2022年に「健康経営優良法人(大規模法人部門(ホワイト500))」を取得

健康経営推進体制
戦略的に健康経営を推進するための組織体制を整備
コマニーグループは、健康経営を推進するため総括安全衛生委員会の中に「健康経営推進部会」を設け、そこでは従業員の健康維持増進を総務課が中心となり、全国健康保険組合、外部アドバイザー等と連携して、全従業員の健康増進に向けた課題の抽出、具体的な施策の立案、全従業員への周知・浸透を図ります。そして、施策ごとに設定した指標に基づいて評価・改善を行い、従業員の健康維持増進に向けて戦略的に取り組んでいます。

健康経営戦略マップ
健康経営の取り組みを通じて解決すべき経営課題と具体的な取り組み等とのつながりを戦略マップで見える化しています。

健康課題
1. 健康推進に向けた課題および取り組み
当社は、従業員の健康を企業の重要な経営資源と捉え、健康経営を実装していく中で、戦略的に健康保持・増進を図っています。健康経営は単なる福利厚生としてではなく、企業の持続的成長や生産性向上などに直結する施策として取り組んでいます。
そして当社が健康経営を進める中、従業員のパフォーマンス向上を経営課題と認識し、以下の5つの指標をKPIとして掲げ施策を実践しています。
2. 健康関連の最終的な目標指標の設定
- 有所見者比率 (定期健康診断を受診した労働者のうち、何らかの異常所見が認められた人の割合減少)
- 高ストレス者率 (ストレスチェックにおける高ストレッス者の割合低下)
- アブセンティーズム (心身の障害における欠勤者の減少)
- プレゼンティーズム (出勤しているが生産性が低い状態の改善)
- ワークエンゲージメント (仕事への熱意・没頭の向上)
社会課題に対する解決の施策
4つの健康経営目標に対する改善事例を紹介します。
1. 生活習慣リスク保持者の低減

- 社会課題:生活習慣病の増加により、医療費の増加や労働力の低下が社会的課題となっている
- 経営課題:健康リスクを抱える従業員のパーフォーマンスが発揮できない
- 健康課題:健康診断で生活習慣病リスクが高い従業員が一定数存在したり、特定保健指導対象者が増加する
有所見者率

有所見者数については、従業員数増加の影響で人数は増加に見えますが、有所見者率については減少傾向で推移しています。主な施策として健康増進イベント開催にも継続性や参加促進の工夫の観点でより多くの参加者を集い、一人一人の健康に対する意識改革を図ってきました。
今後のアプローチとして、有所見者の傾向分析、健康支援施策の強化、職場環境の改善などに取り組み有所見者率の低下を目指していきます。
喫煙率

喫煙率については、2024年グループ会社の統合により喫煙者が増加しましたが、2025年は低下の傾向に転換できました。主な施策として禁煙したいと考えている人への支援(禁煙チャレンジ)を継続的に展開することと、喫煙に対する悪影響を社内周知していくことに努めてきました。
今後のアプローチとして、卒煙プログラムの充実、禁煙キャンペーン(禁煙チャレンジ)の実施と啓発、健康診断時の喫煙に関する個別指導の導入などに取り組み喫煙率の低下を目指していきます。
運動会による健康意識の向上
従業員の健康づくりを促進するため、運動会を開催しています。日頃の運動不足や生活習慣病のリスクに対して、楽しみながら体を動かす機会を提供することで、健康への意識を高めるきっかけとなっています。家族も参加できる等、より多くの人が参加しやすい工夫を加えながら、継続的な健康支援につなげています。

スポーツ大会による交流と健康促進
健康診断で生活習慣病のリスクが見られる従業員が一定数いることから、各部門ごとに企画し、スポーツ大会を実施しています。企画から実施まで、部門ごとに運動の機会をつくり、職場内の交流を促進しています。体を動かすことができ、コミュニケーションの場とすることで、楽しみながら生活習慣病のリスクを減らす活動にもなっています。

2. 従業員・職場の幸福度向上

- 社会課題:少子高齢化社会や生産年齢人口の減少により、労働者の確保が難しい
- 経営課題:プレゼンティーズムや高ストレスによる業務効率の低下が経営に影響している
- 健康課題:高ストレス者の存在や労働環境によるパフォーマンスの低下
高ストレス者

高ストレス者数については、年々確実に減少傾向で推移しています。主な施策として結果の分析を行い高ストレスの職場に対して上司や周りの人からのフォローすることを対策実施として進めてきた結果、2021年の22.2%から2025年には19.3%まで低下し、継続的に改善が進められてきました。
今後のアプローチとして、 ストレス要因のクロス分析と対策立案、産業医による定期面談の実施、職場環境の改善、管理職の意識改革などに取り組み高ストレス者数の削減を目指していきます。
ワークエンゲージメント

ワークエンゲージメントの推移については、2024年から2025年にかけて 若干向上しています。主な施策として従業員総会による情報較差の低減、工場の労働環境の改善、休憩時間のくつろぐスペースづくりなどの改善を進めてきました。
今後のアプローチとして、継続的なデータ補完による改善施策の効果検証、施策と効果の要因分析、外部からの改善施策の提案、継続的なモニタリングなどに取り組みワークエンゲージメントを向上させていきます。
セミナー開催による安心の環境づくり
暑さによる体調不良や業務への影響を防ぐため、熱中症セミナーを実施しています。従業員が自分の体調に気を配り、予防行動を取れるようになることで、安心して働ける環境づくりにつながっています。

風通しのよい職場で満足度UP
工場内で働く環境が業務効率や満足度に影響することから、物流事務所のリニューアルを行いました。事務所内で風通しをよく働けるようガラス張りの壁やコミュニケーションのとりやすいレイアウトの見直しにより、快適性が向上し、従業員の働きやすさにもつながっています。

3. 生産性向上

- 社会課題:働き方改革やウェルビーイングの重要性が高まり、職場の幸福度が企業価値に直結する
- 経営課題:従業員満足度の低下は、離職率の上昇やエンゲージメントの低下につながる
- 健康課題:職場の労働環境が不十分で、従業員の満足度や快適性に課題が残る
アブセンティーズム

アブセンティーズムの推移については、欠勤日数が「0~2日」に集中しており、短期欠勤が主流となっています。また「3~10日」や「11日以上」の長期欠勤は非常に少なく、健康管理や職場環境が安定していると判断しています。
今後のアプローチとして、継続的なデータ補完によるデータの整備、欠勤理由(病気、メンタルヘルス、家庭事情など)の分析、予防的な健康支援や柔軟な勤務制度の導入などの検討などに取組みアブセンティーズムの改善を目指していきます。
一人当りの月間残業時間

一人当り月間残業時間については、2022年をピークに、残業時間は減少傾向にあり、特に2023年から2024年にかけては約13%減少の改善ができました。主な施策として働き方改革や業務効率化の取り組みが成果を上げていると判断しています。
今後のアプローチとして、部門別・職種別の要因分析、継続的なモニタリングによる定期的なレビュー体制の構築、基幹システム改善による業務の標準化・自動化などに取り組み一人当り月間残業時間の削減を目指していきます。
自らの手で働く環境を整える
「工場内で働く仲間たちがもっとコミュニケーションを取りやすい環境を作りたい」という声をきっかけに、実際に工場で働くメンバーが中心となり、工場内にカフェブースを新設しました。コーヒー片手に会話を楽しむ姿が広がっています。

ベクトルを合わせ、エンゲージメント向上
月末日に「従業員総会」を全員参加で開催し、経営状況や各部門の取り組みなどを共有することで全社横連携の強化につなげています。経営層と従業員との対話も大切にしており、風通しの良い会社風土づくりを行っています。

4. メンタル不調の予防実現

- 社会課題:メンタルヘルス不調による休職・離職が増加傾向である
- 経営課題:メンタル不調による生産性低下や人財損失が経営リスクとなる
- 健康課題:ストレスチェックで高ストレス者が一定数存在し、職場環境や人間関係に起因するケースもある
プレゼンティーズム

プレゼンティーズムの推移については、体調不良や精神的な不調などにより生産性が低下しているにもかかわらず出勤している状態が存在しているといえます。主な施策として従業員総会による情報較差の低減やトップメッセージとしてのベクトル合わせなどを進めてきました。
今後のアプローチとして、健康診断やストレスチェックの結果分析による原因の特定、工場内の職場環境対策(暑さ寒さ)や休憩時間の職場環境改善、マネジメント層への教育などに取り組みプレゼンティーズムを改善していきます。
ストレスチェック受検率

ストレスチェック受検率については、社員増加に関わらず5年間連続で全従業員が受検出来ている状況です。主な施策としてストレスチェック制度の定着を目的に受検を促し、従業員のメンタルヘルスへの関心が向上してきた結果と判断しています。
今後のアプローチとして、実際にストレス状態の把握と改善につながるよう受検率の維持と質の向上、ストレスチェック結果のクロス分析と活用、外部機関との連携などに取り組みストレスチェックの受診率100%の維持と質の向上を目指していきます。
従業員の声から職場環境を改善
職場内での休憩スペースやコミュニケーションがとれる空間は、ストレスや不調の原因につながります。従業員の声から、自分達で職場のリノベーションを実施し、働きやすさを高める取り組みを進め、ゆったりとくつろぎ、そしてしっかりと働き、心身ともに安心して働ける環境づくりを行いました。

安心して働ける関係づくりのために
職場の人間関係やハラスメントへの不安が、ストレスやメンタル不調につながることがあります。そうした不安を減らし、誰もが安心して働ける環境を目指して、コンプライアンス研修を実施しています。
