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「精神障害者が働きやすい執務スペースのあり方」に関する共同研究を実施

商品情報
2022/04/18

コマニー、スタートライン、WINフロンティアの3社にて

「精神障害者が働きやすい執務スペースのあり方」
に関する共同研究を実施

~誰一人取り残さない社会の実現に向けて~

2022年4月18日

 

 間仕切りで新たな価値を創造する間づくりカンパニーのコマニー株式会社(本社:石川県小松市、代表取締役社長執行役員:塚本健太)と、障害者雇用支援コンサルティングを行う株式会社スタートライン(本社:東京都三鷹市、代表取締役:西村賢治)と、生体情報を先進技術で見える化するWINフロンティア株式会社(本社:東京都世田谷区、代表取締役社長兼CEO:板生研一)は共同で、精神障害者が働きやすい執務スペースのあり方に関する研究を2021年9月13日より開始し、本検証に向けて準備を進めています。

 2018年障害者雇用促進法の改正により、法定雇用率の算定基礎に精神障害者が追加されたことで、精神障害者の雇用が促進されている一方、1年の定着率は49.3%((独)高齢・障害・求職者雇用支援機構 2017年)と、他の障害者に比べても低い現状があります。また、近年働く世代において、うつ病などの精神疾患を患う人が増加しており、精神疾患は身近なものになっていますが、うつ病などを含めた精神障害者が働きやすい執務スペースのあり方は明らかになっていません。
 そこで、障害者の就労支援を行う、社会福祉法人釧路のぞみ協会自立センター(事務所:北海道釧路市、所長:髙谷さふみ)の協力のもと、3社それぞれの「空間創造」、「障害者支援の知見」、「生体情報の見える化」の強みを活かし、心拍変動データなどから、精神障害者が働きやすい執務スペースのあり方に関する共同研究を進めています。

■オープン空間と個室空間の副交感神経活動量の変化について

 2021年12月、釧路のぞみ協会自立センターに通所する精神障害者5名を対象に、プレ検証を実施しました。
精神障害者の中には、周囲の視線や動き、音が気になるといった特性の方もいます。そこで、周囲に人がいるオープン空間と、人がいない個室空間それぞれで作業を実施してもらい、その時の心拍変動データを計測しました。その心拍変動データから作業中と作業後の副交感神経活動量を算出し、オープン空間と個室空間で比較しました(下図)。
 その結果、個室空間の方が作業後、ストレスからの回復が早い傾向が見られました。この結果をもとに6月から本格的な検証を開始し、結果は学会などで発表していきます。

▲作業中と作業後の副交感神経活動量
※30代男性(自閉スペクトラム症、注意欠陥・多動性障害)
▲心拍センサ

 当社はSDGsが掲げる、誰一人取り残さない持続可能な社会の実現を目指しており、ユニバーサルデザインの研究にも長年取り組んできました。本研究はその1つとして、精神障害者を含めた様々な人が働きやすい執務スペースの提案と、快適な間づくりに活かしていきます。

◆参考:プレ検証写真

▲オープン空間検証の様子
▲個室空間検証の様子

<共同研究の概要>
名称: 「精神障害者が働きやすい執務スペースのあり方」
参加メンバー: コマニー株式会社、株式会社スタートライン、WINフロンティア株式会社
研究の目的: 障害の有無に関係なく働ける職場環境実現のために、精神障害者が働きやすい執務スペースのあり方を明らかにする

■株式会社スタートライン

https://start-line.jp
 「自分をおもいやり、人をおもいやり、その先をおもいやる。」の企業理念のもと、2009年創業以来、障害者雇用支援の領域において障害者の「採用」と「定着」に重きを置き、サテライトオフィスサービスを運営。障害者雇用に関する総合コンサルティングを軸に、2016年2月に障害者向け就職サイト「MyMylink」、2017年8月に屋内農園型障害者雇用支援サービス「IBUKI」、2018年10月に三菱地所グループと協業の「インクルMARUNOUCHI」、同年11月に「企業向けカスタマイズ研修」などサービスメニューを拡充しています。現在約200社の企業様と約1,200名の障害者のサポートを日々実施しています。
 社内に2013年からCBSヒューマンサポート研究所という専門機関を設け、ABA(応用行動分析)と第三世代の認知行動療法に基づいた心や認知の問題に対する効果的で専門的な支援技法を研究・開発しています。

■WINフロンティア株式会社

https://www.winfrontier.com/
 WINフロンティアは、東京大学発のNPO法人WIN(ウェアラブル環境情報推進ネット機構)のコア技術をベースに、自社開発した解析アルゴリズムを使用して、心拍変動による生体情報の見える化を行っています。これまでに、企業や大学、自治体の商品やサービスに関して100を超える感情解析の実証実験を行っております。また近年は、働き方や健康の価値が問われる中、ワークプレイスや空間における集中、ストレスに関する実証実験、人生100年時代に備えて、こころの資本をふやす学びのアプリ(LifeDRILL)を主軸とした健康経営のサポートにも力を入れています。
  実証実験においては、最先端の生体情報の知見や心理学の学術研究の視点を盛り込み、ウェアラブル技術を活用した最適な実験をご提供しています。

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