
工場の虫に関するお悩み
チャタテ虫って、どこから発生するの?
石膏ボード裏面に内部結露から発生しやすいと推測されます。
医薬品・食品等工場の間仕切壁は、在来工法(軽量スタッド+両面石膏ボード張り+両面ケイカル板張り)が今までは一般的に採用されてきました。
コマニーは、お客様からここの在来間仕切壁を壊して、パーティション化して欲しいと要請されるケースが良くあります。在来工法を順番に解体する場合、以下の手順となります。
@室内側のケイカル板を固定しているタッピンねじをとり、ケイカル板を取り除きます。間仕切壁の設置年数が古いほど、建築物の地震による揺れや振動の影響で、タッピンねじ付近に亀裂が見られます。
A次に石膏ボードを取り除きます。ケルカル板同様にタッピンねじをとり、解体します。解体された石膏ボードの足元付近に結露したのか石膏ボードの色が変色したり、黒カビの発生も確認できます。
B最後は、軽量スタッドの取り外しです。取り外した足元のランナー材部には、白い小さな虫の死骸が見られることがあります。また、スタッド間にグラスウールが断熱性能UPを目的に挿入されているケースがありますが、結露水により重くなり、足元部へ落ちていたり、黒く変色(黒カビ?)している場合もあります。
以上の現象から、チャタテ虫は次のような順序及び場所で発生すると推測されます。
@在来工法の間仕切壁で隣り合う部屋の室内温度及湿度に差がある場合(例えば右の部屋は、+5℃のチルドルーム。左の部屋が+23℃のクリーンルーム)に、石膏ボード裏面側に結露が発生する。
A結露水が、石膏ボード表面紙に浸透し、黒カビが発生する。
B黒カビを主食とするチャタテ虫が発生する。
C特にカビの発生が多い6月〜9月頃にチャタテ虫が異常発生することがある。
Dチャタテ虫は、餌(真菌類)を求めて移動した際に、建物の揺れ・振動で生じたねじ部の亀裂の隙間を通って、石膏ボードとケイカル板の隙間に移動する。
E隙間を足元方向へ移動し、ケイカルと床塩ビシートとの三角シーリングとのシーリング充填モレ部や建物の動きでできたシーリングの亀裂隙間から、室内側に出現する。
やはり、チャタテ虫の餌となる真菌を発生させないこと、つまり
石膏ボード裏面に内部結露を発生させない事が、もっとも効果的な除虫方法と言えます。
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